タクロリムスはマクロライド系抗生物質である。どこかが耳にしたことがあるかもしれません。 右:タクロリムス 左:クラリスロマイシン [Wikipediaより引用] どちらも、ラクトン環を含む化合物です。 マクロライド系アレルギーの患者にタクロリムスを投与し…
※あくまで私見ですので、この考え方が世間一般とは限りません。 私が腎機能障害のある化学療法患者の投与量を確認するときに用いている考え方です。記載がないCCrはすべてmL/min、sCrはmg/dLが単位です。 ①レジメンの基となっている試験を確認する 非常に重…
R-GCVP リツキシマブ+ゲムシタビン+シクロホスファミド+ビンクリスチン+プレドニゾロン 適応:アントラサイクリン系が使用できないDLBCL 3週ごと6コース リツキシマブ 375mg/m2 day1 ゲムシタビン day1,8 血液毒性がなければ順次増量 サイクル1 750mg/m2…
眼内リンパ腫は珍しい疾患ですのであまり目にする機会がないかも知れません。眼への抗がん剤投与を考慮する疾患です。 治療は局所化学療法(眼)や全身化学療法、放射線療法を行います。全身化学療法は高用量メトトレキサートやR-MPV(リツキシマブ+メトト…
プロカルバジンは血液脳関門を突破することができる抗悪性腫瘍剤なので、脳腫瘍や悪性リンパ腫に用いられる薬剤です。食品との相互作用があることも知られています。 〇飲酒禁忌 添付文書では、アルコールが禁忌とされています。ジスルフィラム様作用により…
腎不全患者に炭酸水素ナトリウムが処方されていることを見かけると思います。 慢性腎臓病患者では、腎機能低下が進むと、高Cl性の代謝性アシドーシスがみられます。また、末期腎不全では、Clが症状していなくともアシドーシスを呈することもあります[CKD診療…
ステロイド外用剤指導の際の参考にどうぞ □軟膏 □クリーム □ローション ステロイド含有 □なし □あり→クラス: 塗布部位: <患者指導> ・塗布量 □特に指示がない場合は1日2-3回塗布する □1日の使用回数に指示がある場合はその回数塗布する □1FTU(約0.5g)…
PCAはpatient-controlled analgesiaの略で、自己調節鎮痛法です。患者の判断でボタンを押すことにより鎮痛薬が投与することができる方法です。術後の鎮痛手段のひとつとして用いられます。 原理 MEAC(maximum effective analgesic concentration)は痛みを…
先日、医師からこんな問い合わせがきました。 「血栓症でアピキサバンを内服している患者に化学療法を施行しようと思うんだけど、どんな影響があるのか」。 尿路上皮がんでMVAC導入を検討している患者。年齢は比較的若め。常用薬はアピキサバンと便秘薬など…
多発性骨髄腫の造血幹細胞自家移植前にメルファラン大量療法が用いられます。投与量が2日で200mg/m2ですので、他のメルファラン含有レジメンと比較すると多量の抗がん剤が投与されることになります。そうなると問題となってくるのが、副作用です。 添付文書…
腎障害や肝障害がある患者の抗がん剤投与量の監査について不安な人も多いのではないでしょうか。 添付文書に減量基準が明確に記載されていれば、それを基に提案することができますが、記載されていない薬剤も多いです。今回は、そのような場合に参考になる資…
病院って朝から夕方まで開いているけど、薬剤師はどれくらいの時間職場にいると思いますか。私は病院勤務ですので、私の勤めている病院の話になります。 始業時間はその日に割り当てられた仕事にもよりますがだいたい朝8時くらいに出勤しています。更衣室で…
クラビット®(レボフロキサシン)の薬の名前を聞いたことがあるひといるのではないでしょうか。大変使いやすい抗生剤ですので、実際に飲んだことのあるひとが多いかもしれません。 飲み合わせに気を付けたことはありますか。金属との相性がよくないです。 レ…
お薬にアレルギーを持つ方は結構いらっしゃいます。 貼付剤によるかぶれから、ある薬剤を摂取すると嘔吐や発疹が現れる方がいます。 よく見るのが抗生剤アレルギー。 ペニシリンも多いですが、この前はセフェム系アレルギー(セフォチアムで発疹)の方がいら…
#1 頭痛 中年女性 主訴 : 頭痛、吐き気 常用薬: ロキソニン(60) 1錠 頭痛時に内服 検査 : 血清Naが低値、下垂体のホルモン値が異常 処方 : コートリル(10) 2錠2X朝夕食後 ソルアセトF(500)1袋+10%大塚生食注(20)2本+プリンペラン(5)1A 服薬指導のポイン…
寒くなり始め、インフルエンザの季節にはいりそうですね。 今日インフルエンザにかかった患者さんがいて、イナビルが処方されました。 吸入のお薬で1回使うとそれで治療は終わりです。随分楽になりましたね。 吸うお薬なので、咳がひどいなど、吸う力が弱い…
フェジン®(含糖水酸化第二鉄コロイド製剤)の事例です。 鉄分を補うお薬で、貧血の患者さんによく使われます。注射剤であるので、点滴ルートを確保していれば投与が簡便というメリットがあります。 製剤的工夫によりコロイド状にしているので、イオンの添加…
みなさん、アンサングシンデレラという薬剤師の漫画があるのはご存じですか? https://www.amazon.co.jp/dp/B07K8FCH79/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1 病院薬剤師の主人公を中心としたストーリーで、実際に働いている薬剤師からすると、「現…
もう11月ですね。 薬学生の方は勉強が大変な時期ですね。 薬剤師国家試験は薬剤師になるために受験しなければならない国家試験です。年1回、2日間にわたって実施されます。 ・物理・化学・生物 ・衛生 ・薬理 ・薬剤 ・病態・薬物治療 ・法規・制度・倫理 ・…
ブログを開設しました。 気が向いたときに更新します。