しやいとブログ

つれづれなる薬剤師のブログ

R-GCVP

R-GCVP

リツキシマブ+ゲムシタビン+シクロホスファミド+ビンクリスチン+プレドニゾロン

適応:アントラサイクリン系が使用できないDLBCL

3週ごと6コース

リツキシマブ 375mg/m2 day1

ゲムシタビン day1,8

 血液毒性がなければ順次増量

 サイクル1     750mg/m2

 サイクル2     875mg/m2

 サイクル3以降 1000mg/m2

シクロホスファミド 750mg/m2 day1

ビンクリスチン 1.4mg/m2 最大2mg day1

プレドニゾロン 100mg/body day1-5 経口投与

(ペグフィルグラスチム 6mg day9)

phaseII:[J Clin Oncol. 2014 Feb 1;32(4):282-7.]

後ろ向き研究:[Br J Haematol. 2019 Sep;186(6):e191-e195.]

 

この前、アントラサイクリン系治療歴のあるDLBCL患者の症例に巡り合いました。また、心疾患の既往がありました。R-CHOPは何度も巡り合いましたが、R-GCVPは初めてです。ドキソルビシンをピラルビシンに置き換えたR-THP-COP(心毒性がR-CHOPと比較して少ない)でなく、ゲムシタビンに置き換えたレジメンでの治療でした。ドキソルビシンの累積上限(500mg/m2)は超えていませんでしたが、心疾患既往や、治療を6サイクル投与ということであればゲムシタビンに置き換えたほうがいいかもしれません。

 

FNリスクは20%を超えていませんが、phaseIIでは、持続型G-CSFが1次予防として使われています。6mgは海外承認用量です(日本のジーラスタ®は3.6mg)。

 

ゲムシタビンの用量を漸増するレジメンですので、現在の投与サイクル数に気を付けないといけませんね。また、ゲムシタビンを追加しているため、間質性肺炎などゲムシタビンで発現頻度が高めな副作用にも注意しなければなりません。